じんましんとは?

じんましん(蕁麻疹)は、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、強いかゆみが起こる病気です。通常は数十分から数時間以内に跡形もなく消えていきます。

じんましんの名称は、中国名でいう「蕁麻(じんま)」という植物が語源となっています。日本ではイラクサと呼ばれる植物で、葉や茎に細かなトゲがあり、それに触れると皮膚に痛みやかゆみを引き起こします。
この症状に似ていることから「じんまの発疹」=「じんましん」という名が定着しました。

じんましんの原因

じんましんが発症する原因には、皮膚組織内にある「マスト細胞」というものが関係しています。

マスト細胞は、じんましんの原因となる「ヒスタミン」という成分を蓄えており、何らかの刺激を受けるとヒスタミンを放出し皮膚にかゆみが生じます。

また、じんましんはアレルギー性と非アレルギー性に分かれ、マスト細胞を刺激する原因は多岐にわたります。はっきりと原因が分からない場合も多いですが、一般的に主な原因として以下のものが挙げられます。

食品

サバやアジなどの魚介類や、えびやカニなどの甲殻類、豚肉などの肉類、ほかにはくだもの、乳製品、卵、食品添加物、小麦、ソバなどが原因となることがあります。また普段は何も異常がなくても、体調が悪いときや、疲れているときに食べるとじんましんが起こることもあります。

ストレスや疲労

ストレスなどの精神的な原因によって発症することがあります。
家庭や職場など、生活環境の変化をきっかけにじんましんを発症するようになったり、逆に全く発症しなくなったりすることがあります。

その他の原因

風呂上がりや運動後の発汗、日光による体温の上昇、寒冷、衣服とのこすれや摩擦などによって、じんましんの原因となるヒスタミンが放出される場合があります。

じんましんの症状

皮膚に突然強いかゆみが起こり、皮膚が赤く腫れ上がったような状態になります。症状が激しい場合は次々と新しいじんましんが発生します。
皮膚の盛り上がりの大きさは、数ミリ程度から手のひら大のものまであり、形も円形、楕円形、線状、地図状のものまでさまざまです。

虫刺されに似ていますが、じんましんは通常は数十分から数時間以内に消えてしまうことが虫刺されと異なる特徴です。

じんましんの治療方法

内服薬による治療が一般的です。じんましんの原因となるヒスタミンの作用を抑えることがポイントとなり、抗ヒスタミン薬もしくは抗ヒスタミン作用のある抗アレルギー薬が用いられています。

ほかには、漢方薬などの薬が症状に応じて用いられます。

じんましんの症状が出たら日常生活で気をつけるポイント

かかない

まずはできるだけ患部をかかないことが大切です。かくと、その刺激によりさらに悪化して範囲が広がっていきます。患部を保冷剤や氷水で冷やすことで、かゆみを緩和できます。

じんましんの原因を特定する

じんましんを発症したときは、「何をしたら発症したか」を考えてみましょう。
特定の刺激によって症状が出ることが分かっている場合は、原因を取り除くことで予防できます。

その他、食事の改善や睡眠・生活習慣の改善、ストレスや疲れを溜めないように心がけることも、じんましんの予防につながります。

当院でも、じんましんの治療・アドバイスを行っておりますので、じんましんにお悩みの方はご来院ください。